2009年11月25日

LEVEL 4

久々過ぎて、ある意味ビックリ(笑)

何気ない聖祐巳って感じのをひとつ。

お世話になってる風翔さまに捧げさせて戴きます♪
もう煮るなり焼くなりドウゾ


 ↓




突然何が何やら何ですかって感じのことを云い出す人だから、油断大敵雨あられ(ナンノコッチャ)




「ゆーみーちゃん♪」
「……なんですか?」

そう、こんな風に呼び掛けてくる時は要注意。
聖さま注意報…いや警戒警報発令。
レベル4?って感じ。

「何警戒してんの?」
「そんな風に私を呼ぶ時の聖さまは何か突拍子もないことを云い出すことが多いからですよ」

1年生の秋から山百合会の仲間として仲良くして戴くようになって、何度となく仕掛けられていたんだから。
いい加減学習しますよ、私だって。
けれど聖さまは「ひどいなぁ」と口を尖らせている。
その様子がなんだかちょっと、可愛らしい。
……と、いけないいけない。
レベル4レベル4。
油断は禁物だったんだ。

「で、なんなんです?」
「いいもん、もう。祐巳ちゃんがそんな風に云うんなら」
「そうですか?」

そう云えば聞きたがると思っているのは見え見えですよ?聖さま。
だから私はそれきり何も云わずに雑誌に目を落とす。
あ、星占い。
えーと『今月のあなた、人の優しさにあらためて気がつくことでしょう』?


「ちぇー」

クッションを抱えて口を尖らせてる、そんな聖さまがすごく可愛らしい。
……いやいや、油断しちゃダメダメ。
レベル4なんだから。


でも、この人がこんな風にスネたりすることが出来る人間は、限られたほんの少数だけ。
さらにはホントに気を許して信頼した人じゃなきゃ、甘えたりなんて絶対にしてくれない。
基本、猫みたいな人だな…なんて私は思っていたり。
だからあんな風にランチ…ゴロンタが懐いているんじゃないか、なんて。

こんな風にしている聖さまは、私を頼ったりはまだしてくれはしない。
甘えるなんてもってのほか。
私のほうが……まだまだ甘えてばかりの、頼ってばかりだから。

背中に軽く寄りかかってみた。
すると少し驚いたのか、ぴくりと背中が揺れる。

ふんわりと香ってくる香水は、控えめで優しい…ちょっぴり柑橘系が混じったような香り。
意固地な気持ちとか、おかしな警戒とかが、どうでもよくなってしまう。
ダメダメ油断大敵……なんて気持ちがどこかに行ってしまう。

絶対、すぐに後悔することになるのに。
絶対、後からまたいろいろぐるぐるしてしまうのに。

でも、それは仕方がないのかもしれない。

だって、好きなんだから。
聖さまのこと。

だからからかわれたり、おもちゃにされたりしたって…どうしようもない。

頼ってほしいとか甘えてほしいとか、そういうのは今はまだ無理かもしれない。
だけどいつか……いつか聖さまが一番『素』のままでいられるような。
私が、聖さまを甘えさせてあげられるくらい、頼りになる人間になれたら……そして…欲を云えば、そういうところを見せてくれるのが自分だけだったら……なんてことを、考えてしまう。



「…惚れた弱みってヤツだよね…」

背中から溜息混じりの、そんな声が聞こえてきた。

「私ね、そんな風にされると嬉しくなっちゃうのよ」

背中を向けたまま、静かな声で呟く。

「祐巳ちゃんの一挙手一投足にかなりドキドキさせられちゃう」

ふわりと、控えめに香っていた香水がさっきより鮮やかに香ってくる気がする。
そして触れている部分がほんの少し、暖かさを増しているような気がするのは…多分気のせいじゃない。

「ほんとは、もうギリギリ……レベル4って感じ」
「…それは、お互い様なんじゃないですか?」
「え?」

ううん、きっと私のほうがそれを強く感じてると思う。
聖さまを追い掛けている、私のほうが強く。

「お互い様…ね」

ふふ、と聖さまが笑う。

そして「これでも?」と云いながら振り返り、私を胸に抱きしめた。

ドキドキさせられる……そう云っている通り、聖さまの心音は私が赤くなってしまうくらいに速くて。

それにシンクロするように私の心臓も速度をあげていった。

やっぱり、油断大敵。
聖さまにはかなわない。





20091125
posted by 松島深冬 at 23:15| ☀| Comment(0) | マリア様がみてる SS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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